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敷布団の新素材といえば?シンサレートとブレスエアーの特徴・メリットや注意点も紹介

by 山内由佳 on January 19, 2024

昔ながらの敷布団といえば、綿のずっしり入ったものを思い浮かべませんか?もちろん綿の敷布団でも気持ちよく眠れますが、「最新の素材なら、格別な寝心地ではないだろうか」「とにかく新しいものが好きなので、最先端の寝具がほしい」などと考える人もいるかもしれませんね。

 

ここでは敷布団の新素材として、シンサレートとブレスエアーについて解説します。それぞれの素材のメリットや注意点も紹介するので、敷布団選びにお役立てください。

 

敷布団で注目される新素材

多くの寝具メーカーがさまざまな新素材を取り入れていますが、なかでも注目したいのが以下の2つです。

  • シンサレート
  • ブレスエアー

この段落では、それぞれの素材の特徴を解説します。

 

1.シンサレート

シンサレートとは、米3M社が開発したポリエステル素材のことです。かねてからポリエステル素材自体は、寝具として一般的に普及していました。しかし、ポリエステル素材は軽くコストを抑えられ通気性がよい一方で、綿や羽毛などと比べると保温性に課題があります。そこで、ポリエステル素材の断熱性をより向上させたものがシンサレートです。

シンサレートの名前は「thin=薄い」と「insulate=断熱する」を組み合わせています。寝具としてはもちろん、ウインタースポーツウェアとしてもシンサレートは活躍してきました。シンサレートの特徴は、ポリエステル素材を羽毛のように極細化した構造。細かい繊維間にはたっぷりと空気が含まれるため、軽さを維持しつつ断熱性を向上できています。

米3M社の公式サイトによると、シンサレーットはいくつかのバリエーションがあります。例えば「スタンダード」は、従来のポリエステル綿と比較し、同じ厚みで約2倍の断熱効果を発揮する中綿素材とのこと。

 

※参考:3M™ シンサレート™ 高機能中綿素材

 

2.ブレスエアー

ブレスエアーは、東洋紡によって開発されました。ブレスエアーはゴム弾性をもつポリエーテルエステルエラストマー繊維が、ループを幾度も繰り返して複雑な三次元構造体を形成したものです。ループ間にたっぷりと空気を抱え込むため、断熱性と軽さを両立できます。ブレスエアーはウレタン製寝具に変わる高機能素材として注目を浴び、しかも燃焼させたときに有害ガスを発生しません。

近年、世界的にSDGsへの取り組みが見られています。人と環境にやさしいブレスエアーは今後ますます期待される素材といえるでしょう。

 

※参考:ブレスエアー®とは│ 製品一覧│ブレスエアー │東洋紡

 

寝具としてシンサレートを選ぶときのメリット・注意点

敷布団・掛布団として使用されるシンサレートは、お手頃な価格ゆえに羽毛布団に変わる新しい寝として注目を浴びています。シンサレートのメリットと注意点を解説します。

 

メリット

シンサレートのメリットは以下のとおりです。

  • 軽くて薄い
  • 保温性が高い
  • 安い
  • 丸洗いできる

そもそもシンサレートの特徴は、羽毛なみに細かな繊維です。従来のポリエステル素材では、素材同士の間隔が広すぎて、あたたまった空気が外に逃げてしまいます。通気性のよさはポリエステル素材の魅力ともいえますが、寒い冬は通気性のよさが仇になってしまうでしょう。

シンサレートは、細かな繊維があたたまった空気をしっかり閉じ込め、ポリエステルの弱点をカバーしています。また、お手頃な価格感、丸洗いできるところもシンサレートのメリットといえます。

 

注意点

シンサレートの注意点は以下のとおりです。

  • 温湿度調整性能に欠ける

シンサレートは温度調整機能に課題があります。人が快適に眠るには、程よい温度・湿度が必要です。しかし、シンサレートを始めとした化学素材の寝具は、保温性はよくても温度調整機能に課題を抱えがちです。普段から天然素材の羽毛布団で寝ている人にとっては、シンサレートを使った敷布団に変更すると蒸されたように感じるかもしれません。

また、掛布団のみに関係することですが、シンサレートは軽いため体にフィットしにくい場合があります。

 

寝具としてブレスエアーを選ぶときのメリット・注意点

シンサレートは敷布団・掛布団の両方でニーズがありますが、しっかりしたサポート力のブレスエアーは主に敷布団(マットレス)や枕の素材として用いられます。寝具としてブレスエアーを使うときのメリットと注意点を解説します。

 

メリット

ブレスエアーのメリットを以下に示しました。

  • 反発力が強い
  • 体圧分散性が高い
  • 丸洗いできる

前述のように、ポリエーテルエステルエラストマー繊維にはゴム弾性があります。体の形に合わせて柔軟に敷布団がフィットし、しっかり体圧を分散させます。敷布団に欠かせない寝心地で体を支えてくれるので、朝までぐっすり眠れるでしょう。ほかにも、丸洗いできる点もブレスエアーのメリットといえます。

 

注意点

ブレスエアーの注意点を以下に示しました。

  • 厚みと密度に注意して選ぶ
  • 通気性がよすぎるゆえに保温性に課題がある
  • 日光に弱い
デメリットというほどではないかもしれませんが、ブレスエアーを選ぶときは厚みに注目しましょう。ブレスエアーは高反発で体圧分散性に富む素材です。敷布団として使うなら5~6cm程度、ベッドフレームやフローリングに設置する場合は7~8cm程度のものをおすすめします。少々重くなりますが、10cm程度の厚みのマットレスもありますよ。

また、ブレスエアーは通気性が良い反面、保温性に課題があります。冬場はブレスエアーの上に敷毛布などをかけて寝るとあたたかく眠れるでしょう。

日光にも注意が必要です。ブレスエアーは日光に弱い素材で、黄色く変色して耐久性が落ちる恐れがあります。側生地があっても生地によっては紫外線が透過してしまいます。お手入れの際は陰干ししましょう。

 

素材で見る寝具の歴史

敷布団が国内で使われ出したのは江戸時代頃といわれています。それより以前は畳を重ねてやわらかさを確保していたとのこと。掛布団の概念もなく、人々は着物を羽織って寝ていました。

明治時代になると、国内に綿の寝具が普及しました。しかし、万年床でカビが生えるなどの問題が発生。押し入れに布団をしまう文化が生まれたのはこの頃です。

大正時代になると、軽くて保温性の高い羽毛布団が注目されました。当時は庶民には手の届きにくい価格帯の羽毛布団が、昭和になると一般家庭にも普及します。

化学素材が寝具に展開されるようになったのは、概ね平成以降と考えるとよいでしょう。睡眠の質向上を求める人が増え、体圧分散性やクッション性など、さまざまな観点から寝具やその素材の開発が進みました。

 

新商品を謳った敷布団に注意

化学的に根拠のないことを掲げて、珍しい素材の敷布団を販売するメーカーも見られます。聞き慣れない内容だけど大丈夫なのだろうか、と思ったときは複数の情報源を使って判断しましょう。

 

天然素材の敷布団もおすすめ

シンサレートもブレスエアーも、いずれも化学素材です。化学素材ならではのよさもありますが、天然素材のよさも見直してみませんか?綿、羽毛、馬毛を始めとする獣毛などの天然素材は、吸湿性・放湿性に優れています。また、日々体を預ける敷布団は使っていくうちにへたってきますが、天然素材の一部には打ち直しが可能なものもあります。

敷布団の選び方については、こちらの記事も参考にしてください。

敷き布団選びで失敗しないために。選び方のポイント

 

伝統的な技術で作られるシェーンベルグの馬毛敷ふとん

シェーンベルグの馬毛敷ふとんには、手作業でコイル状に加工された馬毛がぎっしり詰められています。馬毛敷布団は、綿の敷布団と比べると知名度は高くないと考えられます。しかしヨーロッパでは、かねてから馬毛は高級素材として知られていました。吸湿性・放湿性、サポート力、耐久性などに優れた馬毛は、敷布団の中綿としてぴったりの素材です。敷布団の買い替えを検討中の人は、ぜひシェーンベルグの馬毛敷ふとんをご検討ください。

 

シェーンベルグの馬毛敷ふとん

 

昔ながらの天然素材も寝具にはおすすめ。選択肢を広げてみましょう。

近年、シンサレートとブレスエアーを始めとした化学系の新素材が、寝具に使われるようになりました。寝具を選ぶ観点はさまざまです。保温性や吸湿性・放湿性、お手入れしやすさや寿命などをチェックして、自分に合う敷布団を探してみてくださいね。

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